何も続かない日記

何かを続けるために書いています。

借金と自堕落

借金を全額返済した。消費者金融と学生ローンで合わせて40万円弱残っていた。ただ、それ以上の貯金額はずっとあったので返そうと思えばいつでも返せたのだが、何となく面倒なだけだった。明らかに毎月末振込に行く方がめんどくさいのに。返済自体もネット振り込みの手続きすら面倒くさくて、わざわざ学生ローンは銀行に、消費者金融の方はその店舗に返済しに行っていた。絶対にやり方を変えた方が効率がいいのに、同じやり方に固執しがちだ、何事においても。

借金があることを少し誇らしげに感じていた自分がいた。どうしようもないことだが、事実だ。自堕落なことをまるでステータスのようにことさらに強調してしまう人、結構いると思う。クズ芸人とかもこれに当てはまるだろうか。ネットで激ヤバ生活習慣をアピールしている人とか、その他諸々。自分も当然に含まれる。借金をしている(していた)こと、大学の8年間をパチンコで棒に振って退学したこと、ここではとてもじゃないけど書けないことetc。そのどれもを呆れるほど後悔しているはずなのに、そこに自分の尖ったアイデンティティとしての価値を見出してしまっている自分もいる。

結局人は、他人とは違うなにかを持っていたいだけなんだと思う。そして、突出した自堕落さというのは、他人とは違うなにかとしてはうってつけだ。だって、いとも簡単に手に入る。ただ理性のリミッターを少しだけ外して、あとは頑張ることをやめてひたすら欲望に身を任せるだけでいいのだ。それを続けるだけで、他を圧倒する自堕落人間になることができる。他人とは違うなにかを持った人間の誕生。簡単ですね。自堕落は良い。人よりも自堕落なだけで、なにか自分が特別な人間なんだと錯覚することができる。ただ一番楽で怠惰な方法を選んでいるだけなのに、そのことすら誇りに思ってしまう。周りからの助言や非難は、その思い込みをさらに強固にしてしまうだけで、なんの助けにもならない。どんどん自堕落がやめられなくなる。自堕落中毒に陥る。

そのことに気づいてから(本当は既に気づいていたけどやめられなかった。中毒とは多分そういうものだ)、なんとなく虚しくなって全額返済をした。ただそれだけの話。