何も続かない日記

何かを続けるために書いています。

知ろうとすること

金利についての本を読んでいる。今まで経済とか政治とかあるいは歴史とか、そういうものにほとんど興味を持たないまま生きてきた。それらはただ自分の生活から切り離された項目でしかなく、いわば三角関数の公式とかと同じ位置づけだった(三角関数の公式は少なくとも自分の生活からは切り離されている。常日頃意識することはないという意味合いで)。

大学生という肩書だけを盾にして、大学にも行かずパチンコ三昧な日々を送っていた頃は特に気にすることもなかったが、いざ社会に出てまともな大人たちと仕事をしてみると、いかに自分が何も知ろうとしないまま生きてきたかを思い知らされる。こんなことも知らないのかという眼差しを向けられるたびに、自分がアニメの天然箱入り娘キャラになったような気分になり、あれはアニメだから受け入れられているんだなあと再確認したりする。自己肯定感を抉られながら。

「長短金利差を見れば景気が読める」なんて言われると、まるで聞こえの良い詐欺に引っ掛けられそうになっているような気持ちになるけど、「知っている」人からすると、もしかしたら本当にそれぐらいの単純な話なのかもしれない。

たとえばネットで検索すればすぐに出てくるようなことだって、それを知らないこと、知ろうとしないことで、損をする仕組みが世の中にはきっと溢れるほどあるのだろうなと思った。そういう情報ですら集められない人間はどんどん置いていかれていく。面倒くさがって知ろうとしなかったり、そもそもそういう仕組みがあることすら知らず、知ろうとすら思えない人間。たとえば自分のような。

興味の湧かないものは全て切り捨てて、自分の好きなものだけを欲望のまま摂取していられる段階はもうとっくに過ぎ去っていたのだなと気づいた。できればあと6年ぐらい早く気づきたかったが。

長期金利短期金利に先行するらしい。その差は拡大し、やがて縮小する。自分と世界との差は未だ加速度的に拡大し続けている。