仕事帰りにガンダムSEEDのパチンコを打った。右打ちが単調すぎるのでパチンコとしてはあまり好きではないのだが、１円パチンコで打てる中で比較的新しい台なのでついつい打ってしまう。たしかアニメ自体も全話観たはずだが、内容はあまり覚えておらずパチンコの演出で補完している。
主人公のキラ・ヤマトが「もう誰も死なせない」と叫びながら出撃するカットがパチンコの中でよく使われている。何気なくそのセリフを見たとき、他人を死なせないために自らの命を賭けられるのって、アニメとかだとごく当たり前に描かれがちだけどよく考えたらすごいことだよなと思った。たとえば自分がキラと同等の力を持っていたとしたら、他人のために戦えるだろうか。置かれた環境や情勢、自分を駆り立てる後悔や不満、なにかそういう要素が複雑に絡み合えばあるいは戦えるかもしれない（そもそもキラは何のために戦っていたんだっけな、もう一度アニメを見直す必要がある）。けれど今の自分にとってはどうだろう。家族、好きな人、国、どれも大事だが命を賭けてでも守りたいかと言われるとわからない。自分の1回切りの人生は何よりも自分を優先して生きたいと思ってしまう。
だからこそ他人のために獅子奮迅できる人には憧れる。アニメでも現実でも。すげえなあと思いつつ、とはいえ自分にはそのような力もないので他人を救えなくてもしょうがないよねと正当化を試みるも、彼らだって万能ではなく、ただ自分の力の及ぶ範囲で戦っているだけなのだということを考えると、駐輪場で強風になびかれて倒れた他人の自転車すら見て見ぬ振りをしてしまう自分にはそのような言い訳をする資格すらないことを思い知らされる。
一度何かしらのボランティアに参加してみたいと思っている。思っているだけ。
